笑顔は誰にでも良い印象を与えますが、口を大きく開けると気になるのが歯の黄ばみや色素沈着ですよね。毎日歯磨きしていても、気づかないうちに歯はくすんできます。そんな時に有効なのがホワイトニングです。歯科医でもできますが、自宅で簡単にできるホワイトニングもあります。
ここでは短期間でできるホワイトニングについてご紹介します。
歯のホワイトニングとは汚れを落とすだけではなく、根本的に歯を白くする行為の全てをさします。広い意味ではクリーニング、マニキュア、ブリーチング、セラミッククラウンなどは全てホワイトニングと言えますが、狭義ではブリーチングをホワイトニングとしています。
そして、ホワイトニングには歯科医で行うオフィスホワイトニング、自宅で行うホームホワイトニング、その中間のアシステッドホワイトニング、神経の無い歯に行うウォーキングブリーチなどがあります。最近では自身で行うセルフホワイトニングも主流になってきていて、専門店や美容サロンなども増えています。
歯科医で行うオフィスホワイトニングは、簡単に言えば薬剤を塗ってLEDライトを当てることで歯を白くしていきます。その場で効果が目に見えるため白さを実感することができます。ライトに効果があるわけではなく、薬剤の効果を上げるためにライトで温度を上げます。
歯科医でホワイトニングを行うメリットは、自宅やセルフでは使えない過酸化水素を使用できるところです。過酸化水素はオキシドールよりも濃度が濃いもので、殺菌・漂白作用があります。通常は傷口の消毒や衣類の漂白に使われていて、歯のホワイトニングに使用する際には30%程度の濃度の過酸化水素を使用します。
しかし、この濃度は劇物にあたり、歯に使用する際には薬事法によって歯科医師もしくは歯科医師の指導のもと歯科衛生士が処置すること、と定められています。過酸化水素によるホワイトニングは効果が高いため、一回の施術でも目に見えて白くすることができます。
ホームホワイトニングはマウスピースを利用するホワイトニング方法です。歯科医の医師や衛生士に利用方法を指導してもらい薬剤を処方してもらうもので、オフィスホワイトニングよりも濃度の低い過酸化水素を利用して行います。
ホームホワイトニングはキットを個人輸入して行うこともできますが、全て自己責任となります。正しい使い方をしないと効果も半減しますし、なによりリスクもあります。過酸化水素の濃度が低いためすぐに白くなる訳ではなく、使い始めてから数週間から1ヶ月はかかります。
そのため、ホームホワイトニングは毎日欠かさず使うことが大切です。ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングと異なり一回では白くならないので気を付けましょう。
ホームホワイトニングでは急に白くすることはできませんが、継続して使うことで汚れを落とし元の白さをキープすることができます。歯科医に定期的に通うのが面倒、安く済ませたい、という場合は自宅で行えるホームホワイトニングがおすすめです。
ホワイトニングにはメリットも多いですが、注意すべきポイントもあります。まず、ホワイトニングの効果には個人差があることです。次に、ホワイトニング前には口や歯の状態をチェックする必要があります。ここで、虫歯や歯周病などが見つかると、そちらの治療が優先となりホワイトニングはその後となります。
また、歯のホワイトニングは表面から薬剤を浸透させるため、歯の汚れを取り除くクリーニングを行う必要があります。診察してからすぐにホワイトニングができるわけではないので覚えておきましょう。そして、治療中知覚過敏など痛みが出る場合があります。
薬剤を浸透させる際に、細かい傷やヒビが入っているとそこからしみますが、一過性のものなのでホワイトニングが終わればなくなるので安心して良いでしょう。さらに、ホワイトニングは歯を削ることなく白くする方法で、ホワイトニング直後は歯を守るペリクルという薄い膜がはがれた状態となっています。
処置後、この膜が再生するまで24時間は色の濃い食べ物や飲み物は避けるべきです。加えて、喫煙も24時間は控えるべきでしょう。具体的にはコーヒーや日本茶、コーヒーや赤ワインなどの飲み物、焼きそばやチョコレート、焼き鳥なども控えた方が良いです。
なお、女性の場合は色つきのリップクリームや口紅も注意が必要です。
セルフホワイトニングはオフィスホワイトニング、ホームホワイトニングと異なり歯科医による施術や指導のいらない新しいホワイトニング方法です。過酸化水素を使わない方法で、全ての行程を自分で行うので歯科医のいない美容サロンやエステサロンでも併設していることも多いです。
セルフホワイトニングにもいくつか方法がありますが、酸化チタンを使ったものが多いです。酸化チタンとは主成分は無機化合物で、食料品にも使われており安全です。特殊LEDを当てることで光触媒作用を発生させ、表面の汚れや色素沈着を分解して除去していくことで白くします。
痛みがなく、短時間、低価格でホワイトニングできるため人気が高まっています。光触媒には汚れを分解し除去するだけでなく、殺菌抗菌、消臭機能の効果があるため、口腔内の雑菌除去や口臭予防、歯の再石灰化にも役立ちます。
よくある施術の流れは、歯磨きをしてから歯のトーンをチェックします。そこから、保湿クリームを塗り、マウスオープナーで口を開いたら水分を拭き取り、酸化チタンの溶液を塗ります。余分な溶液を拭き取ったらアイガードをしてLED照射を行います。
歯磨きをして、再度溶液を塗布し、照射したら歯磨きをして、歯のトーンを確認して終了となります。これらは全て自分自身で行うため、一回あたりの料金は数千円と安価で済みます。初回はカウンセリングもあるため1時間前後時間がかかりますが、次回からは30分程度でホワイトニングが可能です。
月に1～2回の施術でも自然な白さとツルツル感が持続できます。歯科医による施術ではないため専門性には劣りますが、自然な白さにしたい場合や虫歯や詰め物があってもホワイトニングしたい場合にはセルフホワイトニングがおすすめです。